技術紹介

木工

仏具と言われる物で、例えば宮殿(くうでん)、須弥壇(しゅみだん)、前机(まえづくえ)、厨子(ずし)、人天蓋(にんてんがい)、仏天蓋(ぶってんがい)等の設計製作につかさどる業種で、宗派により形状が異なります。
木材も国産材の針葉樹(赤松、唐松、蝦夷松)、広葉樹(欅、栓、桂)等を使用しますが、乾燥さすことが非常に重要で、丸太から用途に応じていろいろな厚みに製材し、桟積みにして3年から5年程、乾燥に年月をついやします。材料や仕様によっては、それ以上に乾燥させ使用する場合もあります。この工程をおこたると、木があばれる(反りが出る等)原因になるため、年月が掛かろうと乾燥は非常に大事な工程の一つです。

神社仏閣の内装及び神仏具その他、形あるもの   
例えば・・・木・金属・紙・ガラス等
その他製品を伝統的手作業と新しい工法で、古来の下地(漆、砥ニカワ)等、出来るだけ 素材の形を崩さず、より滑らかにし、20色以上の顔料と漆を練り合わせ、色々の漆を作り上げ漆刷毛で数回塗り重ねることにより仕上がります。
そして、より表面の光沢を増すためには、蝋色工程へ移行します。
また、金箔仕上げの場合は、消し漆で仕上げて、金箔押し工程へ移行します。

金箔押

漆が塗られてきた品物に漆を接着剤として金箔を貼っていくのが金箔押です。
金箔を押す部分に、箔押し漆を塗り、拭き綿などで全体を均一になるように拭き伸ばしていきます。
下地漆の乾き具合や、その日の温度・湿度から漆の種類や拭き具合を決めます。
その微妙な漆の煉り具合が、金箔押の全てとも言え“重押し”と言われる京都独特の艶をおさえた、むっくりとした重厚な輝きに仕上がるのです。

錺金具

錺金具とは、文字の如く、芳しく飾り付ける金具のことです。
社寺や城郭といった建築物の外装、内部の荘厳具、神輿、祇園祭の山鉾や仏舎利塔等の様々な金具で、補強も兼ね備えていたりする場合もあります。
素材は、金、銀、銅、真鍮、鉄等も用います。
金鎚、木鎚、鏨等の道具を駆使し、金属を加工し、見る人を魅了する金具に作り上げます。
錺金具を作る職人を“錺師”と言います。

これらの伝統技術と長年培われてきた各々の技法と日々生まれる現代技術のマッチングにより、10年先、50年先、・・・100年先に伝統技術と言われる工法が益々肉厚な技術となり日本のもの作りの一角となるよう、日々鍛錬を続ける集団でありたいと考えております。